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008 欲と国益について
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欲というものついて考えています。

いろんな欲があると思うが、生きていくために必要な欲に、例えば食欲がある。
腹が減れば空腹感が起こり、朝飯、昼飯、晩飯を食べ、小腹が減ればおやつを食べ、夜なべで仕事していれば、夜食を食いたくなる。
食の好みはいろいろあるだろうけれど、この食欲には限りというのがある。
満腹というやつだ。
お腹がいっぱいになれば、満腹感を感じ、大方の人は食べるのをやめる。
この生きていくために必要な欲、言い換えれば生命を維持していくために必要な欲というのは、生き物が遠い昔から持っている脳、視床下部というところから生まれるそうだ。
視床下部から、生きていくために必要に応じて湧いてくる欲には限りがある。欲が満たされさえすれば、それ以上は求めない。
どんなに好きな食べ物でも、永遠には食べ続けはしない。

ところが、人間の脳というのは、他の生き物と違って大脳をやたら大きく進化させてきた。
この大脳という新しい脳からも欲というものが湧いてくる。
例えば、お金に対しての欲だ。
パチンコや競馬などギャンブルにはまってしまう人がいるが、食欲などとはちがって、この大脳から湧いてくる欲に対しては、大脳はそれを抑制する機能を持ち合わせていない。
では、みな金の亡者にとりつかれてしまうかというと、大半の方は大丈夫でしょ。
我慢というのがあるから。

この我慢、脳のどこから生まれてくるのかというと、前頭葉なのだとか。
ここが鍛えられていないと、すぐにキレル。
すぐにキレルという方は、前頭葉を疑ってみてください。

さて、国益という言葉が最近ニュースを賑やかしています。

人道的支援という大儀名分イラクへ自衛隊が派遣されはじめました。
イラクのサマワで陸上自衛隊が給水活動をする、その任務にあわせ、(多少の)現地雇用も考えられている、そういたったイラクへの人道的支援が、国益にかなうことだと政府は唱えています。

今回の自衛隊のイラク派遣では、もともと日本の国土を守るはずの自衛隊の任務が
、日本の国益を守るためという拡大された任務にすりかえられ
ている。
この任務の違いは大きい。

かなり大きい。

そもそも国益というものは何か。
それは石油がらみのことだったり、イラク戦争後の復興活動に参入できることだったり、いろいろあると思うが、要は得すること。
自衛隊を出すことで、イラクで主導権を握るアメリカとのパイプがひとまわり太くなる。それによって得をすることが出てくる。

「国土を守る」 と 「国益を守る」の違いは、あまりにも大きな違いがあると私は思う。
国境で区切られた国土は広がらないけれど、国益という欲に限りはない。


今年、2004年は日露戦争からちょうど100年目にあたる。
1904年の今月、2月8日に日本軍は朝鮮半島に上陸し、2日後にロシアに宣戦布告した。
この戦争で朝鮮半島の支配権を得た日本は、併合による植民地化へと進み、やがて中国侵略へと行き着く。

日露戦争から太平洋戦争までたどった日本と今の日本とでは、時代背景も状況も大きく異なるが、日本軍が朝鮮半島へ出兵していったことと、自衛隊がイラクへ派遣されたことは、どちらも国益というものがあってのことであり、ダブって見えてくるのは考えすぎだろうか。

日本の国から出ていった
国益という欲が、この先膨らんでいくのやら、いかないのやら、危惧を感じてなりません。
(2004.02.22)


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